
木の格子やステンドグラスの窓越しに、柔らかな光が舞い込む。無数の色と模様がパッチワークのように組み合わさった床、オリエント急行を彷彿させる金で縁取った照明、絢爛なフローラルパターンがあしらわれたシートに、スタイリッシュな木製のバーカウンター。
これだけ聞けばまるで高級ホテルのエントランスのようだが、実は、埼玉県の富家病院にある車イス用エレベーター付き大型バス・エアロエース「ナラティブ8811」の内装なのである。入院生活を送る人に非日常の旅行体験を提供するため、院長である富家隆樹氏の構想と、日本を代表するデザイナー水戸岡鋭治氏により製作された唯一無二の大型バス・エアロエースだ。